応援協定は、同社が加盟する「糸魚川市管工事組合」を通じて、糸魚川市ガス水道局との間に締結されています。
災害協定を結ぶ自治体が増える中、糸魚川市でも不測の事態に備えたい、という気運が高まっていた平成15年、管工事組合長であった同社社長が、当時の市長と面談の際、管工事組合としての、災害発生時の応援業務の引き受けを打診され、それに応じたことが、協力関係の始まりです。
平成16年の新潟県中越地震、平成19年の新潟県中越沖地震と、2度の地震の際に取り組んだのは、主にガス・水道の本管復旧工事。同社をはじめ協力企業各社が、4〜5名が1組で3日間程度ずつ作業をしては次の企業に引き継ぐ、という体制を組んで実施しました。
冬場は雪で工事ができない新潟県では、7〜12月が管工事各社の繁忙期ですが、2度の地震とも発生がこの時期に重なったため、各社とも本業へのシワ寄せに苦慮、市の発注工事の工期を延ばしてもらう配慮を得るなどして仕事をやりくりし、活動に当たりました。
真夏の暑さ、被災地の道路交通マヒ、本業の多忙など、悪条件が重なり活動は困難を極めましたが、反面、実際の被災地で、地震が招いた様々な現象や問題に向き合ったことは、ライフラインの維持、管理を行なう企業にとって、貴重な、プラスの経験となりました。
さらに、活動への取組は市との関係を深め、寄せられる信頼も大きくしています。水道メーター交換作業の、各企業の担当地域の割当てが組合に任せられるようになったのも、その表れと言えます。