未成年者を狙った犯罪が増加傾向にある中、その発生を未然に防ぐため、地域が一体となった取組が重要となっています。(社)熊本県電設業協会でも、地域の一員として子どもを犯罪から守ろうと、交通安全に関わる活動をしていた同協会理事の提案をきっかけに、平成20年12月、県警本部や行政の指導のもと、会員企業による「こども110番」防犯パトロールの活動をスタートさせました。
パトロールは、「こども110番の車」の文字と子どもの笑顔をあしらったステッカーを車体の目立つ位置に貼った作業車や営業車などで、日常業務での走行を兼ねて行なわれています。これらの車両がふだんから地域内の広い範囲を走行し、トンネル内や河川敷といった人目につきにくい場所も通る、という特性が活かされています。
この活動の第一の目的は、犯罪発生の予防、抑止にありますが、万が一の際は子どもを車両内に保護し、警察、保護者、学校などに連絡する体制が整えられています。
同協会では熊本市、熊本県との間でそれぞれ平成19年、22年に防災協定も締結しています。大規模な地震、風水害が発生した、あるいは発生のおそれがある場合に、行政の要請を受けて支援活動を行なうというもので、「こども110番」パトロール活動と同様、“地域の安全確保”がキーワードだと言えます。これらの取組には地域への貢献に加え、同業者同士が連携して行動することから、その団結を高める効果も期待されています。