米子市の湊山公園に、毎年春になると咲きそろう桜は、多数の花見客の目を楽しませていますが、老齢化や病気、さらに大勢の人に根の周辺を踏みつけられ窒息状態になる、などといった原因が重なり、桜の木の傷みがやや目立つようになっていました。こうした状況を背景に、桜の元気を取り戻そうと、鳥取県造園建設業協会西部支部による、桜の樹勢を回復する取組が始まりました。
同支部は、この取組を自発的に行なうことを、公園の管理者である米子市に提案、市側も理解を示し、後に肥料や材料に係る経費を予算化して支援してもらえるようになったため、同支部の作業はボランティアとしての労務提供、という位置づけで実施されています。
具体的には、傷んだ桜の木の根の周辺を掘り起こし、土壌改良しての施肥や、病気になった枝を剪定することなどが主な作業。平成20年度には同支部の会員会社から、造園技能士の有資格者をはじめとする、40名ほどの造園のプロが参加し、作業にあたりました。
平成18年度から始まったこの取組は4回実施され、平成20年度までに一区切りをつけることができました。
しかし、桜のなかにはこの先の寿命がそう長くないものも少なくなく、今後は世代交代のための若木を新たに植えて行くような活動をしたいと考えています。
また、この実績をふまえて他の地域においても同様な活動を行ったり、ノウハウを持たない他のボランティア団体への技術支援をして行きたいと思っています。