人造ダイヤモンドの高い硬度を利用してコンクリートやアスファルト、石材などを切断、切削、穿孔する「ダイヤモンド工具」。コンクリートカッターやコアドリルなどをはじめとするこれらの機械は、通常の建設工事だけではなく、災害時におけるレスキュー活動や復旧作業を行なう際にも不可欠な存在です。そんなイザという時、国(国土交通省)が我々専門工事業者と、直轄で災害協定を結んでいればより的確で素早い対処ができる…と、ダイヤモンド工事業協同組合では考えていました。
このことについて、同組合が継続的な提案を行なった結果、平成22年4月、国土交通省との間で「災害時に有用な特殊建設機械に関する情報提供について」という覚書が締結されました。覚書を締結するにあたって、同組合では組合員に対するアンケート調査を実施、傘下の有資格者数、作業員数、機械の種類や保有台数等を集計しています。これをもとに、イザという時には出動可能な建設機械やオペレーターなどの情報が、リアルタイムで国土交通省に提供される体制が整えられました。
平常時から、私達ダイヤモンド工事業の作業範囲を重要なパイプライン(社会インフラ整備に関わる業界)の方々に知っていただき、また、交流することにより地下埋設物の理解を深めることによって、まさかの時に早期対応が可能になるように備えたいと考えます。また、そのためにも地方整備局を中心に協議会の開催を望みます。