同社が立地するのは、2005年に4つの町が合併して誕生した阿波市の、旧阿波郡市場町地区です。新市の発足直後、この地区の防災活動に積極的に協力したいと考える有志が自主的に9社集まり、「市場地区災害対策会」を組織しました。同社をはじめ地元の建設会社、工務店、電気会社、造園業者などが、重機を所有することなど「専門工事業者」ならではの強みを活かす、ボランティアとしての地域防災活動に取り組んでいます。
2011年6月、この「市場地区災害対策会」は、阿波市との間で「災害時の応急措置に関する協定書」を締結、防災への取り組みはさらに一歩前進します。この協定書の内容は、災害発生時に対策会が自主的にパトロールを実施し、被害状況等を阿波市に連絡をするとともに、阿波市職員の指示に従って工事を実施し、早期復旧に努めるというものです。この協定の締結から約10か月経過した時点で、同会はすでに2〜3回の出動要請を受け、主に台風通過後の道路復旧作業などにあたりました。
災害復旧に手間を取られると、本業が遅れてしまうこともあります。しかし、土木の仕事には地元の理解や協力が不可欠なのだから、地元への協力を惜しんでいてはならない…(有)マルセー緑化建設では、このような信条を持って活動に参加しています。同社では今後、災害で倒れて道路を寸断した大木を、ユニック(簡易型クレーン)で吊り上げてチェーンソーで切断するといった、造園業を手掛ける同社が得意とする作業でも力を発揮し、災害発生時の減災や復旧に役立ちたい、と考えています。